以下の翻訳に沿って作った翻訳動画です。合わせてご覧ください。
>>ツヴァイ協会南部支部6課
ツヴァイ協会南支部6課・イサドラ>>
そうです、部長。
サンとジュリアは帰還できませんでした。
…追加支援を要請します。
ツヴァイ協会南支部6課部長・ウォルター>>
はぁ……イサドラ。
お前は図書館の目的はなんだと思う?
ツヴァイ協会南支部6課・イサドラ>>
これまでの情報によると、私は知識の蓄積だと思います。
ツヴァイ協会南支部6課部長・ウォルター>>
知識の蓄積か…
ツヴァイ協会南支部6課・イサドラ>>
図書館は取引を提示するだけです。
外部に影響を及ぼさず、"聞き入れた者"だけを対象に報償と罰を執行します。
勝者は望む本を手に入れ、敗者は図書館が望む本になるだけの…
ツヴァイ協会南支部6課部長・ウォルター>>
ねじれ現象との共通性は何か?
ツヴァイ協会南支部6課・イサドラ>>
ねじれ現象との関係は……
分かりません。
図書館は永遠に続く。明るく、孤独な、無限の、まったく不動の、貴重な本で武装した、不壊で、秘密の姿のままで。
バベルの図書館/ホルヘ・ルイス・ボルヘス
>>???
???・アンジェラ>>
まだここを出ることは叶わない。
最後まで私は自由ではなかった。
分不相応な夢を抱いてはいけないってこと…?
???・????>>
ちくしょう……紫の涙め……
こんな方法で仕事を処理しなくちゃいけないなんて…
何がどうなったんだ?この煙はなんだ?
はぁ……信頼するしかないか…
図書館長・アンジェラ>>
…一度だけ言うわ。
私は複雑に、遠回しに言うのが本当に嫌なの。
だから話を伸ばさずに私の質問にだけ答えて。
もちろん貴方からの質問も許さないわ。
貴方は何処から、そしてどんな目的で、ここにやって来たの?
???・????>>
なんだ、お前は誰なんだ…
うぅ…なんだか吐き気がする…
うあああああっ!!
図書館長・アンジェラ>>
私は警告した。そして貴方は破った。
もう一度聞くわ。
貴方は何処から、そしてどんな目的で、ここにやって来たの?
???・????>>
…ただ道を歩いていて、気がつくとここだったんだ。
どうやってここに来たかわからない。
ちくしょう…右足から血が出てる……
この浮ついた知らないところに来た覚えはない。
俺は午前一時頃に起きて、無計画に13区の路地裏を歩いていたんだ、
どうせ来たんだから目的地でもあればいいと思って今週のスペシャルサンドイッチを売ってるハムハムパンパンってところにでも寄ろうとしてたんだ。
とにかくすぐにここから出してくれないか、金ならある…仕事はないけど。
3人の事務所といっても俺1人なんとか食べていけ
ぐああああああぁっ!!
図書館長・アンジェラ>>
話が長い。
残りは左腕と左足ね。
目的もなく、ここに来た方法も知らないの?
貴方は一体誰?
???・????>>
ただの平凡でど底辺なフィクサーだよ、それよりここはどこなんだ?お前は誰なんだ?
うぐうううっ!
一度に二箇所に持ってくのは反則だろ…
図書館長・アンジェラ>>
質問は私がする。名前は?
???・????>>
ローラン…
>>図書館中心部
図書館長・アンジェラ>>
起きて。
召使・ローラン>>
はっ!はぁ…はぁ……
…なんだ、何ともないじゃないか。
図書館長・アンジェラ>>
これでまた腕を振ったり歩けるわね。
前の体よりももっと使いやすいように、幾分か再構築しておいたわ。
貴方が私に断りもなく入って来たのは確かだけれど、私が一方的に貴方のものを奪ってしまったから、その謝罪の印だと思って。
私は忍耐強くて優しいから。
召使・ローラン>>
忍耐強いのは…感謝すればいいのか?
そしてなんだ…警告は有効だったりしないよな?
図書館長・アンジェラ>>
えぇ、貴方が気絶してる間に私もいろいろ考えてみたのだけれど、
結論はこう、此処で、私を手伝って頂戴。
召使・ローラン>>
え?最近の組織じゃこんな風に人間を拉致するのか?それともここは翼の一つなのか?
特異点の研究実験の対象者をあちこちで拉致してるようだが、
俺の知り合いもそんな実験の被害で次元を越えるようになったって言ってたし…結局そういう運命だったんだな…
図書館長・アンジェラ>>
ここは図書館よ。どんな組織かといわれれば答えづらいけれど、少なくとも翼ではないわ。
召使・ローラン>>
そんなことはどうだっていい。結局俺はここに閉じ込められてなんかを搾取されるんだろ?
図書館長・アンジェラ>>
よく聞いて。貴方を生かしておく理由は二つ。
一つ目、招待を受けていないにも関わらず此処に入って来たことに対する調査が必要。
理由もわからないのに貴方を外に出したり放置したりするのは、図書館にとってとても危険だから。
まぁ、貴方ももう私の許可なしには出られないのだけれど。
二つ目、私はこれから都市に関する本を手に入れて、たった一つの究極の本を手に入れようと思っているの。
それを、貴方は手伝ってくれればいい。
召使・ローラン>>
あぁ、いつかこうなるとは思っていたさ。誰も知らないうちに人々が消えて、気が付けば肉塊になって発見されてたからな…
不用心な奴らだって馬鹿にしてたのに、いざその立場になれば用心深さなんて関係ないんだな、俺が驕っていただけか。
図書館長・アンジェラ>>
命については心配しないで。貴方はこの場所では、私が許さない限り死ねないわ。
召使・ローラン>>
ちくしょう、狂人研究所のような類だったか…
どうせとうもろこしとかネジとか腹の中に突っ込んで口からポップコーンを吐き出させるポップコーンマシン人間とか作ろうとしてんだろ?
大ハズレ過ぎるだろ…そのまま殺してくれた方がいっそ良かったのに……
図書館長・アンジェラ>>
またそんなことを言うようならお望み通りポップコーンマシン人間にしてあげる。
私は話にもならないことにいちいち反応しなきゃならない役目をずっとずっと繰り返してきたの。
召使・ローラン>>
ごめんなさい……
図書館長・アンジェラ>>
ちゃんと挨拶するわね。
私の名前はアンジェラ。図書館の館長であり、司書よ。
召使・ローラン>>
それで、俺は何をすればいいんだ?
図書館長・アンジェラ>>
図書館に招待された客人に応対をして。
私がどんな客人を呼ぶかよく考えて招待状を作るから、貴方は招待に応じて図書館に来た客人の相手をしてくれればいいの。
貴方は実際都市で暮らしていたし、便利屋の仕事もしていたというのだから、いろんな客人を私よりも上手に接待してくれるでしょ。
召使・ローラン>>
9級の便利屋だけどね…
接待って何?サクラやウェイターみたいな仕事でもするの?
図書館長・アンジェラ>>
文字通り入って来た客人たちの相手をすればいいだけよ。勿論物理的な意味で。
図書館の本は特別よ。人から作られるからね。
本は望んだものを見せてくれる。
本の元になる人が知っていた情報だけだから、制限的ではあるけどね。でも同じ本でも誰が読むかによって、価値は千差万別なの。
召使・ローラン>>
情報か…確かに虫が湧くのも分かる気がするな。
それで、その招待状とやらはどうやってそいつらに送られるんだ?
図書館長・アンジェラ>>
招待状を開いて、客人を接待する本を登録すればいい。
召使・ローラン>>
そうしたら?
図書館長・アンジェラ>>
招待状は自然に伝わるわ。準備した本が、必要な客人に。
召使・ローラン>>
そんないい加減でいいのか?
図書館長・アンジェラ>>
招待状は図書館と同じで、誠意を込めて作った私の作品よ。
そうね…羅針盤と同じようなものと思えばわかってくれるかしら。
召使・ローラン>>
方向を教えてくれる、あの羅針盤?
図書館長・アンジェラ>>
そう。私が得ようとしている本の元に、招待状は導いてくれるはずよ。
整った本を得る為には客人の感情が十分に高まる必要がある。それを引き出す為には、客人には司書と自分の大切なものをかけて死闘を繰り広げてもらわないと。
図書館が不安定なように、ここの司書は不完全なの。
完全にする方法は、本を司書たちに注ぎ込むこと。そうすればいずれ姿と心が発現するでしょう。
召使・ローラン>>
本を"注ぐ"…?…お互い本に対する理解がちょっと異なってないか?
図書館長・アンジェラ>>
本が持つ力と知識が指定司書に読まれると、その司書が担当する階層は次第に完全になっていくはずよ。
階層が完全になるってことはつまり、図書館が完全になるという意味。
今は一階しかないこの図書館もだんだんと成長するということ。
図書館は壮大な可能性の空間なの。
私でさえまだ図書館の無限な空間と力を推し量れていない。だから本たちを通して図書館を満たしながら、完成させていくの。
そして手に入れる。私と、この図書館を完成させる、たった一つの完璧な本を。
>>芸術階層
召使・ローラン>>
芸術分野指定司書のネツァクか…
すっげぇだらけてるみたいだけど……
芸術分野指定司書・ネツァク>>
(横を向いている顔をこちらに向けて一瞥しては、再び顔を背ける)
召使・ローラン>>
はぁ…本も散らかってるし
やる気もなさそうだな…
図書館長・アンジェラ>>
指定司書たちがちゃんと業務が出来るよう助けるのも貴方の仕事よ。
召使・ローラン>>
マジかよ……
"両手でポケットを探りながら、道を進んでいきます"
>>???
ジェナ>>
都市は今日も欲望に溢れてきらきらと輝いているね。
バラル>>
いつだって人間たちは、ありのままに話を紡いでいかなければならない。
ジェナ>>
今日、図書館という一つの星が空に浮かんだ。
この星はどんな夢で都市を照らすだろう。
ルダ>>
どうかこの星が、都市の甘い夢を覚ますことがないように。
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